最近また岡嶋ブームが来たので、読みました。
岡嶋二人って貴重な作家さんだと思うんです。珍しい共作作家だったということもあるんですが、それよりも面白い作品を書く作家として。
そもそも作家になろうとしたきっかけが、「職業」を得るため。つまり、小説を書きたいからというより、就職試験感覚で始めたのがちょっと変わっているところです。
しかしその分、純文学作家にありがちなポリシーみたいのを削除して、とことんエンターテイメントに徹しているところが、面白さに繋がっているのではないかと思います。そして文章の読み易さ、これは井上さんの訓練によるものですが、これもエンターテイメントに徹した証だと思います。
また、共作による二人の話の積み重ねで、作品にひねりが生まれるのも大きな特徴ではないでしょうか。作品中でもありますが、二人の考え方や性格趣味が真逆というほど違うことも、結果としてはプラスになったのでしょう。
ただ、そんな良作を生み出し続ける彼らも解散してしまいます。後半部はプロ作家として、また共作作家としての苦悩が描かれています。
締め切り前の激務、執筆担当の井上さんとアイデア担当の徳山さんの仕事の違いから生まれるすれ違い、徳山さんが執筆しないこと、忙しさからほとんど会話できなくなったこと・・・
作家ってこんなに大変な仕事なんだ…と思いましたし(4年半休みが無かったらしい)、共作作家が過去にほとんど例を見ない理由もわかりました。僕が同じ立場でも解散はやむを得ないと思いますし、むしろよく続いた方だと思います。
どうでも良いことですが、「ダブルダウン」という小説のことを、自らかなり貶していたのが印象的でした。早めに読んでみたい。
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